歯科外来

2023年10月11日水曜日

子供の顎の関節がポキっと鳴ったら(子どもの顎関節症)

 みなさん『顎関節症』という病気をご存じでしょうか。

顎の関節の音が鳴ったり痛みが出たり、口が開かなくなったりする病気です。酷くなると、膝のように関節の骨がすり減って噛み合わせまでずれることがあります。

この病気、全国民の20~30%がかかっていると言われています。一般的には早い人でも中学生以降の発症が多いのですが、実は…


「8~10歳の小学生の1割近くがかかっている」可能性があります。

(広島大学矯正歯科学講座 臨床研究より)






当科で調べた調査によると子供の顎関節症の有病率は4%。しかし無症状の子も多いので現状は1割近いのではと感じています。一番早い子では8歳。しかも骨が少し変形し始めていました(変形性顎関節症)。


そしてある特定のかみ合わせの悪さがあると顎関節症の発症率も上がります。


顎関節症は無症状で進行することもあり、またお子さんは訴えも少ないので気づかないことも多いです。当科では顎関節症の検査が必須でありますから、そこでたまたま見つかっているのです。

実は顎関節症の専門医は非常に少なく、全国的にも正しく対応されていないのが現状です。当科では顎関節学会専門医の診断のもと、適切に治療・管理を行っています。


お子さんの顎関節に何か訴えがあればご相談下さい。



大学病院矯正歯科へのご相談は以下よりどうぞ
矯正初診相談ダイヤル
☎Tel:082-257-1755

☆特徴☆
・矯正歯科専門の先生が対応します
・初診相談の予約も取ることができます
(注:一般的な内容に関してはお答えできますが、詳細は患者さんによって異なりますので、初診相談を受けることをお勧めいたします。)

矯正歯科HPからもお電話できます
https://orthod.hiroshima-u.ac.jp/

2022年10月17日月曜日

前歯が生える適正なタイミングはいつかご存じですか

 前歯が生えてこないという訴えの患者様がよく来院されます。

近医開業医さんからの紹介も多いのですが、我々専門医からしますと少し遅いタイミングのことが多いと感じます。

前歯の萌出時期(上あごの前歯4本)は一般的に1本目が平均7歳、となりの2本目が8歳です。よって9歳(3年生)になっても生えてこない場合は萌出遅延といって遅れていると言えます。

ぜひ矯正歯科専門医でレントゲン撮影をして原因を明らかにしてみてください。

「右の前歯だけ生えてこない」といった片側だけの遅れは異常である可能性が高く、もっと早いタイミングで受診してもらったほうが望ましいです。

矯正歯科に関する疑問がございましたら、下記相談ダイヤルへお気軽にお問合せください。


大学病院矯正歯科へのご相談は以下より
矯正初診相談ダイヤル
☎Tel:082-257-1755

☆特徴☆
・矯正歯科専門の先生が対応します
・矯正歯科に関するご質問も受け付けています
・そのまま初診相談の予約も取ることができます

(注:治療内容や料金など一般的な内容に関してはお答えできますが、詳細につきましては患者さんによって異なりますので、初診相談を受けることをお勧めいたします。)

矯正歯科HPからもお電話できます
http://home.hiroshima-u.ac.jp/orthod/index.html


2020年11月27日金曜日

安全な矯正歯科を目指して。広島大学矯正歯科は感染対策に力を入れています。

 広島大学矯正歯科は感染対策に力を入れ、様々な対策を行いました。患者さんが安心して来院できる環境を提供します。

現在の診療状況(11/27更新)

現在の広島大学矯正歯科での診療状況をお伝えします。
日本はコロナの第3波も懸念される緊迫した状況におかれておりますが、当科では一時的な準備期間に必要な感染対策を整え、通常診療を行っています。

「現在の矯正歯科の診療対応」
①感染対策を整えて皆様をお待ちしています
【我々はスタンダードプレコーションの観点に立ち、COVID19に関わらずすべての感染症患者さんに対して診療が行え、また院内感染を起こさせない取り組みを行っています】
患者さんに安心して来院してもらえる矯正歯科を目指して準備致しました。

・院内感染を防ぐ取り組み
マスクやエプロン、フェイスガード、口腔外バキュームの準備・点検を行いました。
器具を清潔に保つシステムを再構築しました。

・術者の手洗い、診療前後の清拭をしっかりと行っています。

・水平感染(患者さんから患者さん、患者さんから歯科医師)を防ぐためには、患者さんのお口から外部へ飛沫やエアロゾル(切削器具の使用による)をできる限り防ぐことが重要です。これらが拡散する可能性がある治療(機械で歯を磨いたり削ったり)を行う場合には、口腔外バキュームを適切に用います。またできる限りこれらの処置を行わない治療内容を検討します。

・スタッフへの感染予防に関する再教育
感染対策トレーニングを矯正歯科すべてのスタッフに行い、習熟した者のみ診療を許可しています。 また定期的にチェックと再訓練を行っています。



②通常診療を行っています。
コロナ前と同じ診療に戻しています。コロナの影響で秋口には混雑しておりましたが現在は落ち着いています。どうぞ安心してお越しください。待合室が混み合う場合は受信機をお持ち頂き屋外で待つことも可能です。

③新規の患者様の初診相談も通常通り行っております。
広島大学矯正歯科ホームページをご確認いただき、ご予約をお願いいたします(ホームぺ―ジから初診相談ダイヤルが利用できます)⬇

広島大学HP
広島大学病院HP
病院での新型コロナウイルスに対する取組みや、患者さんが来院時のお願いです。来院される方は一読いただきますよう、よろしくお願い致します。
https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp/info_20200501



ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。

矯正歯科への問い合わせは以下へお願いします。 
電話が混みあっており大変申し訳ございません。
(歯科代表)082-257-5703

2019年10月23日水曜日

広島大学病院 矯正歯科はこどもの矯正歯科治療に力を入れて取り組んでいます (小児の矯正について)

広島大学矯正歯科はこどもの矯正歯科治療(第1期矯正歯科治療)に力を入れて取り組んでいます🏥

こどもの矯正歯科治療とは永久歯が萌出完了し、また顎顔面の成長が終了する時期までに行う矯正歯科治療のことです(通常12前後まで)👦👧

数年前にある矯正歯科専門団体より、こどもの矯正治療に関するガイドラインが報告されたのをご存知でしょうか。
「上の前歯が出ている子どもは、永久歯が生えそろうまでは、矯正歯科治療を行わないことを強く推奨します」
というものでした。

これに関しまして当科の矯正歯科医師も所属している日本矯正歯科学会が、上顎前突のガイドラインを作成しています。内容を抜粋致しますと、上顎前突の治療に関しては、装置の種類や不正咬合のパターン、年齢などで効果は様々であり、すべてを完ぺきに網羅した論文報告は少ないのが現状である。また日本人を対象としたエビデンスの高い論文が少ない分野も存在する。そのため上顎前突の治療の必要性について未解明な点も多い。ただし、前歯の外傷を防ぐような、有効性が認められる項目も多く存在するのが事実である。

つまり、
「こどもの上顎前突の治療をすべきではないという根拠も不十分である」
というものです。

以下学会HPより
http://www.jos.gr.jp/information/medical_guideline.html

また矯正歯科臨床医の団体でもあります
日本臨床矯正歯科医会でも同様のコメントを発表しています。
http://www.jpao.jp/10orthodontic-dentistry/1020thinking

広島大学矯正歯科としましても、これら学会や団体の考え方と同様にこどもの矯正治療の治療効果やさらなる可能性を十分に感じており、これまで通り一層力をいれて取り組んでいきます。

また、エビデンスの少ない分野に関しましては、臨床研究や論文報告を行い、日本の矯正歯科治療の発展に協力したいと考えています。

☆☆☆注意点☆☆☆

どの矯正歯科専門団体においても共通して注意喚起しているのが、正しい検査を行い(セファロX線、セファロ分析、模型分析など)、また長年にわたる正しい矯正治療に関する教育を受けたものによって十分に治療の必要性および計画を練る必要があるということです。

現在、不十分な検査や個人の経験にのみ基づく治療、画一的に同じ既成品の装置を用いた治療など、根拠に基づかない矯正歯科治療がいまだ行われています。

治療の時期に関しても、早期であれば良いということでもなく、装置の効果やお子さんの成長段階を考えた適切な時期が存在します。通常は小学生1~2年生での初診来院が適当だと考えます。

どうぞお近くの大学病院、認定研修を受けられた矯正歯科専門病院でお尋ねください。


大学病院矯正歯科へのご相談は以下より
矯正初診相談ダイヤル
☎Tel:082-257-1755

☆特徴☆
・矯正歯科専門の先生が対応します
・矯正歯科に関するご質問も受け付けています
・そのまま初診相談の予約も取ることができます

(注:治療内容や料金など一般的な内容に関してはお答えできますが、詳細につきましては患者さんによって異なりますので、初診相談を受けることをお勧めいたします。)

矯正歯科HPからもお電話できます
http://home.hiroshima-u.ac.jp/orthod/index.html


2017年9月27日水曜日

矯正歯科に関する相談や初診予約には「初診相談ダイヤル」をご利用ください 広島大学病院

広島大学病院矯正歯科は矯正歯科に関する患者さんからの相談および初診時予約に対応するため、数年前より「初診相談ダイヤル」を設けています。どのような内容でもお気軽にお電話ください。

また、個人病院の先生より患者様をご紹介いただく場合も、こちらのダイヤルで予約をお取りできますのでご利用ください(〇〇歯科医院から紹介をうけたので□□先生の予約を取りたいのですが・・のようにお伝えください)


矯正初診相談ダイヤル
☎Tel:082-257-1755

☆特徴☆
・矯正歯科専門の先生が対応します
・矯正歯科に関するご質問を受け付けています
・そのまま初診相談の予約も取ることができます

(注:治療内容や料金など一般的な内容に関してはお答えできますが、詳細につきましては患者さんによって異なりますので、初診相談を受けることをお勧めいたします。)

矯正歯科HPからもお電話できます
http://home.hiroshima-u.ac.jp/orthod/index.html




【初診来院時の注意点】
相談料(4,755円)がかかります。
自費診療の場合、紹介状をお持ちでなくても追加の料金はかかりません。
保険を利用した治療の場合、紹介状をお持ちでない方は別途3,240円(選定療養費)をお支払いいただくことになります。

以下、広島大学病院ホームページより
https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp/patient/first

紹介状持参のお願い

 広島大学病院は、県内唯一の大学病院・特定機能病院として、高度な医療サービスならびに専門性の高い特殊な医療サービスの提供を行うとともに、新たな先端医療への対応を行う医療機関です。
 重い病気や深刻なけが、特殊な疾患を中心に、医療機関からの紹介に応じて、高度かつ専門的な医療サービスを必要とする患者さんを受け入れますので、かかりつけ医等からの紹介状をお持ちいただきますようお願いいたします。
 なお、はじめて受診される方で、他の保険医療機関からの「紹介状(診療情報提供書)」をお持ちでない方が直接来院された場合や、紹介状の宛先に「広島大学病院」の記載がない場合は、初診料とは別に初診時定額負担額(選定療養費) として 医科5,400円(税込)、歯科3,240円(税込) をお支払いいただくことになります。

2017年3月13日月曜日

安全で安心な医療を提供するために、広島大学病院矯正歯科はチーム診療を行っています

広島大学病院矯正歯科ではチーム診療を行っています。

目的としては
・治療の質の向上および円滑化
・医療ミスの防止
となります。

矯正歯科では全ての診療医を診療チームへ配属しています。

診療チームには第1、第2、第3担当医が存在します。各チームは「日本矯正歯科学会の認定医および指導医」である第1担当医が、責任を持って全ての患者さんの治療を管理しています。



また、治療の進みに応じて、診療チーム内での打ち合わせを行っています。

矯正歯科治療は長期に渡ることが多く、大学病院の特性上、治療途中での担当医の変更がご不安な方もいらっしゃると思いますが、第1担当医が継続的に治療を管理・指導していきますので、ご安心ください。


当科HPへのリンク
http://home.hiroshima-u.ac.jp/orthod/patient/medical/time-charge.html
広島大学病院矯正歯科 初診相談ダイヤル
082-257-1755

2016年12月28日水曜日

むし歯のなり易さを調べよう!~むし歯リスク検査について~  広島大学病院矯正歯科

むしリスクって知っていますか?

世の中には歯磨きを一生懸命しているのにむし歯になりやすい人、歯磨きをあまりしていなくてもむし歯にあまりならない人がいます。

その違いは何でしょうか?



むし歯(カリエス)は歯、口腔内の細菌、唾液の量や性質、食事内容などが複雑に絡み合って発生します。
つまり、むし歯になりやすいかどうかは、人によって違うのです。


さらにその人口の中の環境によって大きく左右されます。
むし歯になりやすいかどうかを調べる検査をむし歯リスク検査(カリエスリスク検査)といいます。

「むし歯リスク検査」
検査方法は、味のないガムを5分間かみ、出てきた唾液を集めるだけです。


当院のむし歯リスク検査では以下の5項目を調べることができます。
唾液の流出量:一定時間に分泌される唾液の量。量が少ないと要注意です。

唾液のH(酸性度):むし歯が発生しやすい環境かどうかを知ることができます。

唾液の緩衝能:飲食後、唾液が口の中の状態をもとに戻す能力を知ることができます。

ミュータンス菌の数:ミュータンス菌はむし歯の原因菌と言われています。砂糖を分解して粘着性のある物質を合成し、歯の表面に細菌の巣を作り、また酸も作って歯を溶かします。その菌数の測定によりむし歯になりやすさを判定します。

ラクトバチラス菌の数:ラクトバチラス菌はむし歯や詰め物の隙間に潜んでいて、むし歯の進行に関係します。




下の図と表はカリエスリスクの低い人の結果です。

左の写真はミュータンス菌とラクトバチラス菌をそれぞれ選択的に3日間育てた写真ですが、ほとんど菌が観察されません。

右は検査センターからの結果です。唾液の量、性質ともにむし歯リスクの低い状態でした。





次にカリエスリスクの高い人の結果です。
唾液の性質はそれほど悪くないのですが、唾液の量や、今現在の口の中のむし歯菌の量が多く、むし歯になりやすい状態と診断されました。
左上の写真では、ミュータンス菌、ラクトバチラス菌ともに、コロニー(細菌の塊)が多数観察されていることがわかります。

矯正歯科治療中は、お口の中の装置によって、歯磨きが難しくなりむし歯が出来るリスクが高くなります。

広島大学矯正歯科では矯正歯科治療を受ける患者さんに対してむし歯リスク検査を行うとともに、衛生士さんの歯磨き指導を随時行っています。

当科HPへのリンク
http://home.hiroshima-u.ac.jp/orthod/patient/medical/time-charge.html
広島大学病院矯正歯科 初診相談ダイヤル

082-257-1755